2023年11月に次男の療育手帳の更新を含めた発達検査が実施されました。
かれこれ18年、この検査を通じて親としてさまざまな対策を練って次男の子育てしていきましたが、今回は大きな転機となり、今からの息子の人生においてさらにより良くしていく考え方になってきたことをお伝えしていこうと思います。
次男のバイタリティあふれた成長ぶりを、母である筆者が記録としての記事になっています。
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目次
知能指数(IQ)の伸びが大きくなった経緯
次男が2歳の時に発達障害と診断されてから約16年、本当に紆余曲折があり、会話の疎通がなかなか難しくて伝えたいことが半分も理解してくれないことが多くありました。
そういう状況であってもラッキーな環境があり、知能的な成長の伸びがグングン上がっていく現況に親として嬉しいことでもあったのです。
末っ子だから家族で自然と会話をする機会があった
4人姉弟の次男は末っ子で、姉弟同士は「発達障害」という認識があまりなく普通に接していて、ケンカもするし褒めもするし、会話もよくしていました。
当時次男は自分の思うようにならなかったら癇癪を起こすことがよくあり、親として筆者は手を焼いていましたけど、姉である2人の娘がうまく世話をしてくれていたのでイライラ感情が最低限で済むことが出来ました。
特に長姉である上の娘は次男の行動や会話を熟知していて、よく一緒に行動してくれていたおかげで、次男が小学校に上がって集団行動生活に入っても難なくこなすことが出来、中学校・支援学校の高等部に進んでも悩むことなく過ごせていましたね。
発達障害と身体障害があるからこそ体幹を鍛えて脳を鍛える
発達障害と脳との関係性はさまざまな医療の専門機関で云われていて、身体を鍛えたり会話をしたり文章を読んだりすることを推奨しています。
参考文献:精神科医が断言する「発達障害の子に効果的」な2つの超シンプルな習慣【書籍オンライン編集部セレクション】:ダイヤモンドオンライン
そこで次男は夫と筆者と一緒にいろいろなチャレンジをさせました。
❶理学療法士による体幹運動
❷大好きな日本史・城廓史の書籍を読む
❸イベントなどの行事に参加する
この3項目を実践しました。
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まず小学4年の頃から始めたフリーランスの理学療法士から習うジムで体幹を鍛えたことが大きな飛躍となり、集中力や創造力・やる気や協調性が伸びていき、なんといっても忍耐力の強さや諦めない心が出来てきたことが思いがけない成長のプラスになりました。
体幹を鍛えるのは、生半可なことでは成し得ず結構キツい運動で、息子は何度も「やりたくない!」とベソをかいてましたから。
でもそのジムでレベルが上がることに達成すれば褒められ、どんどん難しい体幹メニューをこなせるようになるとやる気に繋がっていくので、どんどんストイックに自分に目標を持っていくことができるようになりました。
また、小学校の図書室で日本史の類の書籍を読んでから「歴史」に目覚め、日本史だけでなく城廓史にも興味を持ち、地元の周南市立徳山駅前図書館がオープンすると大学図書関連の文献を借りて読むようになってきました。
出来ること・興味がわくもの・やりたいことなど、「無理なんじゃないか」と思わず、進んでやらせてみることが大事で、親は黙って見守ることに徹底することが必要ですね。
知能指数(IQ)が48→81に大きく伸びる
発達検査を療育手帳の更新をする度に受けていますが、3歳の頃はIQ48で、空間図形の把握などは健常者並み(当時は数値は95)だったのですが、言葉が遅く会話の疎通や文章の組み合わせがうまく発言できないので大きなマイナスとなっていました。
その年齢から絵本の読み聞かせを積極的に行い、散歩を日課にし、読書する時間を設けると、言葉に興味がわき、人と接することが楽しくなったようです。
小・中は地元学校の支援学級に在籍しましたが、普通学級に行き来することがどんどん多くなり、中学校からは部活で卓球部に入った頃からぐんぐん勉強や運動にも積極的に取り組むようになりました。
ただ、得意科目(数学・社会)は伸びるけれども不得意科目(国語・英語)は極端に出来ないことが見られたため、高校進学は支援学校を選択しましたが、かえってそれが良かったようで、漢字検定やパソコン入力など前向きにチャレンジしていくようになっていきました。
❶目標を持つこと
❷チャレンジすること
❸努力をすること
この3つの項目を着実に行うことが知能指数が伸びる結果になったと筆者は思っていて、いろいろなハードルを乗り越えるためには、どうすればクリアできるのかを常に考えることが大事ではないかなと次男を育てて感じています。
今回18歳で発達検査を受けてIQ81という結果が出たので、16年お世話になった療育手帳を市(県)へ返還することになりましたが、医師から自閉スペクトラム症からアスペルガー症候群という診断を受け、会話のコミュニケーションがまだ受け取り難いなどの次への課題があります。
高校卒業後の進路を早く決めておくことが必要
夫も筆者も次男の子育てに対して、障がい者であることを意識したことはあまり無く、発達障害としてのやりにくさは多少あるものの対策を練っていきました。
次男自身、ついていくのが大変だったと思いますが、どんどん努力をすればレベルアップできることがわかってからは自分から進んで物事に取り組んでいます。
障害であるハンディキャップは人生のプラスになり成果が出せる
次男はメンタルが強く、休みの日はかなりの悪天候(台風や豪雨など)でない限り軽く10kmは歩く習慣があり、足腰を鍛える努力をしています。
こうした自分に対してストイックな姿勢は、小・中学校時代の間、発達障害があったとしても周囲の人たちが応援してくれていてそれが仲間づくりの一歩に繋がり、楽しく学校生活を過ごすことが出来ました。
中学生の頃は卓球部に所属し、他の部員と一緒に練習に明け暮れ、市大会で3位入賞するくらいの実力がつくようになると部員同士との会話でよく盛り上がっていたようで、息子が障害者であることを忘れるくらいの光景でしたね。
障害者も健常者もスタート地点では変わらず、目標に向かって努力をし邁進していけば必ず報われる時が必ずあるのだと思います。
高校卒業後の自立を目指すことへの重要性
次男が高校卒業後の進路について、夫も筆者も小学校の頃から「一般企業に就職し自立させる」ことを目標にしています。
18歳になり、2024年3月には高校を卒業する現実を目の前にして、息子の将来設計を一緒に考えており、ステップアップしながら就職活動を進めている計画を立てているところです。
内部の身体障害(脊椎脂肪腫・神経因性膀胱)を持っているため、職種や仕事内容によってはどうしても身体的な制限が付いてしまうことは致し方ないのですが、発達障害があったとしても能力が発揮できるように実習による実践経験を積んでいかなくてはなりません。
そこで2024年春からは、市の福祉サービスを利用して就労移行支援施設に入所し、訓練や実習・資格取得を実践計画に盛り込みながら就職するためのレベルアップを図っていく予定で、次男にとって全て自活・自立していくための予備校に通う感覚ですね。
息子の発達の成長がさらにランクアップして、新しく出会うであろう仲間に恵まれて、楽しく人生を謳歌してほしいなと親として願う日々です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。