次男が今春支援学校の高等部を卒業し、障害者就労移行支援施設に通園して早4ヶ月。
元気よく毎日施設に通っているので、日々笑顔で過ごすことが出来ています。
もともと学生時代は、障害による持病での入院・手術で休む以外はほぼ休まず通っていたので、施設内の活動や仕事は普通に苦にならず行なっているようです。
それではこの4ヶ月で得た次男の成長をお伝えしていきます。
目次
18歳、成人になった自覚をさせる
次男は2023年11月の発達障害検査をしての診断結果、知的障害から軽症の発達障害診断となりました。
それは高等部卒業まであと5ヶ月であった時の話です。
かつて障害であった項目が除外されたことによって、より成長して来たことを親として実感したことでもありました。
そして「高校卒業する」ことで、今後の生きる術のハードルが少しずつ上がっていることを息子に伝えていく良いチャンスだと思っています。
18歳になったら「成人」だという意識を持たせる
高校生までは親に頼りっきりになっていた部分が多くありましたが、高校を卒業する半年前から「18歳は成人になる」という意識を持つよう伝えています。
ビジネスマナー(例:仕事上でのホウレンソウ)やお金の管理など、「自分の身は自分で守る」ことの大切さを日々話します。
身体障害者であることは一生変わることはない人生のハンディはありますが、それ以外で出来うることは自分でやっていく努力をしていくことは今からとても大切になってくると思っています。
自分の行動に責任を持つことを伝える
性格として自律していかなければならない項目として、次男は4人姉弟の末っ子のせいか人懐っこく、人との距離感が近すぎる面があります。
それを好意にとってくれる人であれば良いのですが、親しくないのに、、、と思って嫌な気持ちになる人がいることを理解しなければなりません。
こういった自分が行なっている行動を指摘を受けたら改めていくことが必要になります。
次男にとっては課題が多い項目がありますが、「成人し大人となっている」年齢を意識しながら日常を過ごしてほしいと思い、日々親として指導しているところです。
障害者就労移行支援施設は社会性を学んでいく場所
次男は、支援学校高等部の頃から就労実習として行っていた施設に今お世話になっています。
・社会性を身につけていくこと
・コミュニケーションレベルをアップしていくこと
・生きがいを見つけること など
最終目標は地元企業に就職することですが、社会的能力を身につけていくことが必要なので、日頃はさまざまな活動を通してしっかり学んでいるところです。
施設で指摘がある行動は家庭でも良くなるように指導し精神的自立を進めていく
先述で「人との距離が近すぎる」ことがこの施設でも指摘を受けていますが、失敗したら謝罪の言葉をいつまでも言い続けてしまうこと、手を異常に回数多く洗ってしまうクセなど、社会に本格的に自立して出ていくにはまだまだハードルが高い指摘がいくつもあります。
完全に自分一人で社会に出れば、健常者の方々とも交流をしていくことになるので、良いこともあれば障害者であることに対して辛い現実もあるかもしれません。
それすらも糧にしていく必要があるので、我が家でも根気よく息子に伝えていくことを行なっています。
親である夫・筆者、一緒に暮らしている長男とともに、日常生活を含めて精神的な自立を目指して、ときに優しくときに厳しく伝えます。
なかなかすぐ理解できない部分がありますが、根気よく話せば時間はかかりますが出来ることが増えていっているので、施設だけでなく家庭でも行なっていけば良い結果に繋がっていくと思っています。
経済自立を徐々にうながしていく
障害者就労移行支援施設では、活動場所によっては賃金支給されることがあります。
次男の場合は、支給対象の場所の一つとして依頼先の施設のトイレ清掃があり、担当班として活動すれば「お給料」という形で1ヶ月ごとに支給されます。
また、自宅から施設までの通園のための交通費なども福祉サービスの一環で支給対象になります。(次男の場合、昼食はお弁当注文を依頼しているので、その代金は控除されます。)
次男は、1ヶ月ごとに決められた支給日に現金の入った封筒を持って帰るのですが、筆者と必ず話し合って「お小づかい」「交通費」「貯金」と分けます。
❶端数の小銭→お小づかいへ
❷半月分の交通費→ICOCAに入金
❸残りは次男名義の銀行口座に入金
お小づかい帳(コクヨのA6サイズのノート)を渡しているので、それに必ず記帳するように伝えています。
ICOCAに入金するのはコンビニで行なっていますが、やり方が定着するまで筆者が一緒に行って指導しています。
貯金は交通費と小銭以外の額を入金していますので、今時点、お年玉を含めて4万円くらい貯まりました。
施設側も「お給料」という名目にしているのは、働くことでお金を得られる重要性と必要性、そしてお金をいただけることの楽しさがあることを伝えるためです。
我が家でも、息子自身がお金を貯めることの楽しさと、使いたいものを目標にしていく実直さを身につけていくことを目的にしています。
障害者として「経済自立」を身につけることは『生きるため』
生きるために働くこと、働くことはお金を得て生活を成り立たせるためであること
息子が就職に向けての大きな一歩であることを意識づけしながら、「お金に感謝」していくことを継続させていきたいと考えています。
障害者が生きる道
障害者の次男を19年間育ててきて、今やっと子育ての集大成に入りました。
まだまだやらねばならないこと、伝えたいことがたくさんありますが、何事も急には息子は出来ないのでコツコツ育てているところです。
次男は、身体障害者4級でカテーテルでの自己導尿以外は日常生活には支障をきたす大きな問題がないため、障害者年金など金銭的な福祉サービスは無理かもしれません。
ただ発達障害があるので、ビジネスマナーなど基礎行動を身につけていく必要はあります。
そういう色々な理由を含めて、一般企業での就職を目指して日々活動に精進し、努力をしています。
最近この本を見つけました。
この本を読むと、息子が生きづらさを良い方に変えられるように、そして働くことを楽しめるように、親としてまだまだ学ぶべき部分があります。
ページをめくりながら、「わかります〜」とうなづいていました。
本当に職場での配慮や定着は必要ですし、息子が就職したら「働いてよかった」と思える職場であることを願うばかりです。
筆者と同じく、発達障害や身体障害を持つお子さんを育てている親御さまはこの世にたくさんおられると思います。
障害がある子どもとの人生をより楽しく感じられるように、この記事がお役立ち出来れば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。