身体障害のある次男は、2024年春に支援学校の高等部を卒業するまでに、自立に向けて前向きの進路を考えていくことができるように行動しているところです。
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次男の場合、卒業後すぐ就職することはせず、まずは就労移行支援施設に通所しながら一般企業に就くことをゴールにかかげていくことを目標として日々学んでいく道を進んでいくことを選びました。
今回はその道を進むことについてのさまざまな方法や考え方をお伝えしていきますので、もし次男と同じ立場で悩んでいる方にお役立ていただければ幸いです。
目次
就活の一つとして就労移行支援施設を選ぶ
次男は高校卒業後は就労移行支援施設に通所することが決まっています。
就労移行支援とは、障害者総合支援法に定められた「障害福祉サービス」のひとつです。
障がいのある方が就労に向けたトレーニングを行い、働くために必要な知識やスキルを習得し、就職後も職場に定着できるようサポートを行います。「働きたい」という気持ちはあるものの、さまざまな悩みや不安を抱えていることによって、なかなか踏み出せないという方は多いかと思います。
ココルポート「就労移行支援とは」より抜粋
そんな方の「働きたい」という気持ちに寄り添いながら、ひとつひとつ課題を解決することを支援していくサービスが「就労移行支援」です。
夫も筆者も次男が支援学校高等部に入った時からどのような進路がいいかを常に考えていて、2年生の後半からは事業所実習を段階に応じて実施し、スキルも一段階ずつ登っていくように行なっていきました。
それを念頭に置いた上で3年生の時には就労移行支援施設に進んでいくことを決め、実習を重ねていきました。
そこで、この施設を選んだことによる次男にとっての利点をお伝えします。
資格を取ってスキルアップ出来ること
就労移行支援施設を選んだ大きな理由は資格が取れることです。
障害の種別によっては制限がついてしまう場合がありますが、スキルアップするために勉強して障害者でも取得出来るものはたくさんあります。
次男の場合は、高等部在学中から資格取得は目標の一つで、「文部科学省後援日本語文章入力スピード認定試験」は3級、「漢字検定」は準2級まで取得していますし、アビリンピック(障害者技能競技大会)にはパソコン入力部門で全国大会に出場しました。
就活する上で資格は大事な武器の一つであることは障害者も健常者も変わらないので、受けられる可能性があればどんどん目指していってほしいですね。
次男に向いている職種は何なのかが分かる
「自分はどんな職種が向いているのか」がとても必要なことだと筆者は考えていて、人には向き不向きがあると思っています。
次男の発達障害の特徴は得意不得意の差が激しいのですが、集中力はハンパなく丁寧にやり遂げられることが長所のため、与えられた仕事はかなり精度の高い完璧さで完了することが出来ます。
パソコンの入力スピードや文章力などはレベルが高いので、そういうプラスになっている部分が活かしながら、どんな資格に興味があるかによってはスキルの幅が広がるのではないかと親として密かに期待しているところです。
ただ脊椎に障害があり、10kg以上の荷物をかかえるには身体に支障が出るため、就くことが出来ない職種もあります。
そういった得意不得意・身体的なことを含めて今後施設での実習などで評価していただきながら、次男の向いている職種を決めていくようになると思います。
就労移行支援施設に通うための手続きをする
就労移行支援施設に通所するためには、先に市役所と障害者の相談支援施設での手続きがあり、通所する前までにはその施設との契約をし受理される必要があります。
筆者はふだん仕事をしているので、会社の休みの日に手続きのための面談日に当てているため、今時期はかなり忙しいです。。。汗
下記にお伝えする内容は、支援学校に通い一般就労を目指す次男のケースです。(※お子さまによって障害の等級や支援学校によって対応が違う場合があります)
就労移行支援施設の責任者・市役所の担当者・相談施設の支援員・支援学校の先生との会議
次男の場合は、学校卒業前の実習先が就労移行支援施設でしたので、当施設の責任者・役所の障害支援課の担当者・相談施設の担当支援員そして支援学校の担任の先生と進路指導の先生と交えた会議が開かれました。
そこでは、実習先である施設の責任者からの実習評価の話があり、それに基づいて支援学校の先生からの学校生活での行動内容や注意点、保護者である筆者からの日常生活での評価など、次男についての長所・短所を発表しました。
その内容に対して市役所側と相談施設の支援担当者から、手続きの日時や利用するための福祉サービスについての説明を受けた上で就労移行支援施設に通う日を決めたので、手続きするための日にちを決めていきました。
市役所の障害者支援課の担当者と相談支援施設の支援担当者との聞き取り日を決める
卒業して3月後半から施設に通うためには、2月には市役所・相談支援施設との手続きのための申込みをし受給者証を交付される必要があります。
よって公的機関である市役所の障害者支援課の担当者との面談を最初に早めに行なう必要があり、施設を利用するための福祉サービスの手続きで、保護者である筆者(夫でも良い)と利用者になる次男との聞き取りが市役所で行なわれます。
まずは市役所での手続きを行わなければ、関係のある施設での利用の許可がおりないということなんです。
その次は相談支援施設の支援担当者との聞き取りがあり、こちらは保護者である筆者だけでOKのようでして、筆者が話した内容を元に支援計画が作成され市役所に提出されます。
相談支援施設の支援担当者に障害者が日常生活や勤務先などでの悩みなどを相談に乗ってもらえたり、就労移行支援施設へ様子を見に来たりして寄り添ってもらえる立場になり、福祉サービスの手続きが完了すれば利用が出来ます。
次男は今回から初めて利用するようになるので、どんなタイミングで相談すればいいのかは今は分かりませんが、そういう場所があるというだけで精神的に安心できますね。
就労移行支援施設と契約する
公的な機関(市役所・相談支援施設)での手続きが進んでいる間、就労移行支援施設との契約を交わします。
そこに通うにあたり、福祉サービスを利用して活動していくので、施設との契約が必要になります。
就労移行支援施設に通っている間の利用料は無料(次男の場合)
就労移行支援施設の利用で、利用料は利用者の前年の世帯収入によりますが独身の場合は利用者本人のみ対象で、次男もこれに当たり、高校在籍中は収入は無いので無料で利用ができます。
通所するための交通費や昼食代は自己負担になるものの、息子自身が自宅からバスで通いやすい場所に施設があり(バスは障害者割引がある)、昼食も注文すれば仕出しのお弁当が配給されるので、親としての精神的な負担は軽減されますね。
また受けたい資格を受験する時は受験代は自己負担になりますが、障害者割引がある場合が多いのでそれを利用して次男にはチャレンジしてもらいたいですね。
筆者自身、仕事をしながら今から色々な書類の準備や面談があったりするのでバタバタしますが、一つ一つ乗り越えていきたいと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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