筆者は2023年宅建試験に合格し、合格発表後実務講習を受けるためため申込みをし、翌年2月 2回に分けて(2日連続ではない)受講することになりました。
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日建学院で行われる場合、朝8時50分〜17時30分までで、休憩は挟まれますがずっと授業の長丁場になるので、気持ち的に疲れるなぁと思いながら日建学院の指定会場に向かいました。
では、今回は実際受講した筆者の感想を述べていきますので、今後宅建試験に合格して実務講習が必要な方々へ参考になれば嬉しいです。
目次
テキストも大事だが、演習ワークブックがさらに大事
日建学院ではDVD映像がメインになり、演習ワークブックの内容に合わせて講義が進みますが、講師が補足説明を入れながら2回目の最後にある修了試験に向けて学んでいくカリキュラムになっています。
その名の通り実務に即した内容
宅地建物の取引に関する実務経験に2年以上が必須になっているところを2回の講習と修了試験で、宅建士証を正式に交付される資格登録がもらえるため、実務講習はその名の通り「実務」に即した講習です。
この講習では、宅地建物の売買・交換の取引に対しての内容で、DVDではお客様からの売買の依頼から始まり始まり契約するまでの流れを演習ワークブックでの擬似体験を通して学びます。
学習することで実際の仕事の一部を知る事ができる
宅建試験では実際の仕事の内容は知識として分かっていても、仕事としてお客様を目の前にして行うのは経験がなければ「宅建士」として名乗ることが出来ないと筆者は思います。
実際再就職先で勤務している賃貸業の仕事と比べたら、売買の仕事は金額としては高く、それなりにやらなければならない項目は多いですが、仕事として重複する箇所が多く学ぶべき事が多く復習にもなっています。
この講習を受ける方の中には、宅建業の仕事の経験が全く無いという方がいらっしゃいますので、未経験でも宅建業の内容が理解出来るように構成されていて、仕事内容のベースとして学ぶことが出来ます。
講師の補足説明が知識と実務のプラスαになる
この度実務講習で受講してとても良かったと思ったのは、講師の補足説明が分かりやすく、実務として実際に講師が経験された内容の話をしてくださったからです。
長年の不動産業界にいたからこその「本当の実務」の話
宅建試験の勉強では知らない実際行なう仕事の内容について、今回講義された講師はよくお話されました。
不動産業界に40年近く定年まで在籍されていたので、さまざまな理由で売却されたり購入されたりするお客様の実例を話してくださったので、とても分かりやすく楽しかったです。
2回目の最後にある修了試験のために演習ワークブックの学習や自習用の宅建問題などが日建学院から提供されていますけれど、実際の仕事は不動産には素人であるお客様を相手に行なうことが多いので「不動産が無知の人でも分かりやすく」「抜け目なく」説明する話し方や言葉選びなどを教えていただきました。
講習よりも実例が仕事に役立つので、すごくありがたかったですね。
グループディスカッションで得られる、それぞれの着眼点を学ぶ
この講習の講師は、単位ごとにグループでのディスカッション(=意見交換)の時間が設けられ、他の方の考え方を聞くことが出来、参考になった事項が多くありました。
演習ワークブックのお題に従って、筆者のように建築業界に長く在籍している方、賃貸業に長年就いている方、異種業でそもそも宅建業にいたことが無い方など、色々な業種の方との着眼点や思考を知ることが出来たこがすごくプラスになりますよね。
例えば建築業や宅建業界にいるからついつい専門用語で話したりしてしまうことが、異業種の方からの指摘で「あ!そうだよね〜」と専門用語をいかに分かりやすい言葉で伝えるかを考えたりしましたから。
もっと良かったのは、DVDやただの講師の説明だけだと眠気がどうしても避けられなかったりしますが、グループディスカッションすることで目が覚めるといいますか眠気がこなくて済みました笑
学ぶことは、興味を持つことが大事です。
2回の実務講習で2年以上の実務経験に匹敵しないことをあらかじめ理解しておく
講師がおっしゃっておられましたが、2回の宅建実務講習を受けたからといって実際の仕事がスムーズに出来るはずもなく、2年以上の実務経験には匹敵しないのが実情です。
実務経験がなくても宅建士証を短期間で取得することで、現場の仕事をこなしていくのを優先として考えられているため講習を受けるようになっていますが、やはり現場でやっていかなければ「宅建士としての仕事」の経験は積まれません。
筆者の場合はあと1回修了試験を含めた講習があり、修了試験があるので頑張らねばです。
2回目の実務講習は重要事項説明書で作成と説明の仕方を学ぶ
2回目の実務講習は、筆者の場合は翌週で日にちは開きましたが、テキストをしっかり振り返ることが出来ました。
契約を締結するための契約内容の説明部分なので、実務で活かすために講義を聴きました。
実務に即しての講義はためになる
勤務先では実際に宅建士免許を持っている同僚がご契約者様に重要事項説明書にのっとって説明をする姿勢を見ているわけですが、筆者も免許が交付されたら実際に行わなければならない機会があるため、講義内容は一つ一つ理解しながらテキストのページをめくって書き込みをしました。
講師はテキストには載っていない、実際あった話をしてくださり、重要事項説明や契約、ローン条項のことなど、今後勤務先で役立つことがいくつかあったので講義を受けて良かったです。
説明は「わかりやすく」がモットー
重要事項説明書は、ご契約者様に書いてある文面通りに説明して契約内容を納得していただくのが大きな目的です。
ご契約者様に重要事項説明書の文面を読む前には、説明する方側としても事前に文面を読んでおく必要があると思いました。
実務講習中、講師からも「事前にすみずみまで読んでおいた方がいい」とのアドバイスがありましたので、信頼関係があり信用されて契約していただくわけですから、実際の現場ではそれはきっちり守って行なっていきたいですね。
修了試験前には演習ワークブックのおさらいと自習学習テキストに目を通しておく
自習学習テキストは、修了試験の4問択一問題のための学習テキストです。
これは実務講習がある前日までには全問解いて復習する必要があり、宅建試験と重複する問題もありますが、宅建試験とは少し違う実務に即した問題もあるので勉強しておく必要があります。
また記述式問題も出るため、演習ワークブックは実務講習で学んで、講師がポイントで話していることをメモ書きや付箋などで貼っておけば大丈夫ですし、当日おさらいをしていればなお良いです。
不動産実務総論
演習ワークブック
この2冊は修了試験に持ち込み出来るので、心持ち楽だと思います。
でも、あまり勉強せずに全て持ち込めるテキストに頼るのではなく、ある程度は復習しておいた方が問題に即した答えが記載しているページを探しやすく答えやすいですし、筆者の場合はそうでした。
修了試験に合格していれば、宅建士免許の交付手続きが出来ます。(合格者には2週間後に修了証書が郵送されます)
勤務先で実際の現場で経験を積みながら宅建士免許を活かす
有意義な宅建実務講習だったので、2回とも楽しく学ぶことが出来ました。
現実はヒアリングや重要事項の説明など、そうそう上手くは出来ないでしょうが、真摯にやっていこうと思っています。
そして実際の仕事で少しでも活かしていけるように知識の積み上げをしていきたいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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