夫の実家の後しまつ①では、実家を手放す(売却する)いきさつをお伝えしましたが、今回は売却するに向けての夫と夫の親族がとった行動や様相をお話ししていきます。
一筋縄ではなかなかいかない家の終活の顛末をお伝えすることで、なんらかのお役立てが出来れば幸いです。
目次
買い手が見つかったのに売却を反対される
建築業界に長年籍を置き、宅建業に従業している筆者は、上司にもお願いして東奔西走した結果、実家を買い取ろうと申し出てくれた不動産会社を見つけることが出来ました。
今回、買取金額は70万円。
ただし、不動産会社への仲介手数料や司法書士への手数料など諸々の手続きにかかる手数料が無償という超ラッキーな内容です。
そして運良く買い手が現れ、すごく良いタイミング❗️
全てスムーズに事は運ぶ、、、と思っていた筆者は、「売却する」ことに反対されるという青天の霹靂の事態にあうことになります。
買い手が見つかるだけでもラッキー
「売却する」といってもスムーズに運ぶ状況は意外と低くく、売却したい不動産が買い手側のニーズがマッチングしなければ、なかなか売れませんし、宅建業者は買取りしてくれません。
例えば、売却したい物件が、
○周辺に店舗や学校が無い(もしくは遠距離にある)
○河川や山が近い
○ハザードマップで災害警戒区域など表示がある
、、、など、一般的に利便性や安全性などを問われることが多い現実においては、買い手がすぐにつかない場合があります。
それをわかっていて買い手がつくのは、とてもラッキーなことなんです。
しかし、夫の実家売却は、そう楽に運びませんでした。
「売る」と決めたはずなのに夫の母と親族が反対する事態に
夫の母・夫・夫の弟に全て報告し、「売却する」という返事をもらえば手放せる状況でしたが、夫の母がまず「売らない」という回答。
血の気が引きました。
言葉が次に出ない、、、そんな心境の筆者でした。
そうかーっっっ泣
一からやり直しだなぁ。。
正直ガックリしました。
かなり労力使ってましたから、疲れがドッと出ましたよ。。
夫の母が「売らない」と回答した理由は、
●売却金額が低すぎる
●「売却する」返事を急ぐのがイヤ
メインの所有者が拒否をしてしまったら先には進めません。
今回の話はキャンセルとなりました。
親族もツテを頼って不動産会社探し
筆者が探してきた不動産会社をキャンセルしたことで、夫の親族が行動を起こしたようでした。
ツテを頼り、一から不動産会社を探すことが始まりました。
振り出しに戻る
筆者が探してきた不動産会社の好条件以上の内容でないと、まずは夫の母は納得しない。
かなーーーり至難の業です。
いかにして売却金額を上げて手出し(諸々の手続きの手数料など)を少なくするか。
頭が痛い問題です。
夫の一言で冷や汗をかく
ある日夫が、
「そういえば僕が相続するかもしれない土地とかって、今回の実家とかだけじゃないんよね。山とか畑とかあった。2カ所くらいしか知らんけど」
と言ってきたのです。
待て、待て。
山とか畑って、、、売却しにくい物件だわ。
筆者の身体に冷や汗がドドッと出てきたのは言うまででもありません。
実家売却だけでは完了しない問題が発覚したと思いました。
登記簿を取り寄せると実家の家以外に不動産の数がハンパない数があることを判明する
ある日親族がツテの知り合いから不動産会社を紹介されました。
不動産会社が見積もりをするのに取り寄せた登記簿を夫たちがもらってきたのですが、その不動産の数は、、、18個❗️
夫が一番驚いていました苦笑
(後に夫の弟もすごくびっくりしたようです)
不動産数が18個もあることに驚く
人の記憶があいまいで、場所すらも知らない不動産は意外にもあって、その不動産を知っている人が亡くなってしまうとますます分からなくなる
、、、ということはあります。
夫はすでに亡くなっている父親から一部しか聞いていなかったようで、実際登記簿を見て「どこにあるか分からんなぁ」と言っていました。
夫はこれらの不動産は売却できるか、すごく悩んでしまう事実。
筆者もえらいことになったなと思いましたね。
不動産18個ある内の14個は山林・畑
夫の本家が持っている不動産は、全部で18個あるのが分かり、そのうち14個は山が多く、畑が一部あります。
持っている山・畑のほとんどは、ご先祖様から代々受け継いでいるものではあるのですが、管理するには負担が大きいです。
そう考えると厄介な問題なのです。
固定資産税がチリも積もれば山となるくらい支払いが多かった現実
18個もある不動産。
内14個は山と畑。
実は夫の母自身、14個のうちの山や畑の一部しか場所を知らず、とにかく所有者になっているのでなんとなく固定資産税を払っている感じです。
山や畑にかかる固定資産税は、一つ一つみれば年間数千円ですが、14個にもなるとかなーりの額です。
そこに実家の分が入るので、総額20万円近い金額を支払っています。
場所もよくわからない土地がある
管理が行き届いていない
税金だけはしっかり支払わなければならない
あまり我が子どもたちに引き継ぎたくない内容です。
一難去ってまた一難。
色々とあるもんです汗
夫が相続で関わる全ての不動産を買取る不動産会社が見つかる
モンモン悩んでいたら、なんとラッキーなことに、前章でお伝えした不動産会社が、夫の本家が持っている全ての土地を買い取ってくれることになりました!
なんとも急転直下。
ビックリしましたが、とりあえず安心しました〜。
買取ってもらえる不動産会社に感謝
買取明細を見たら、金額は300万円。
実家の方には買取金額が載っていましたが、山・畑は、ほぼ査定ゼロでしたけど買取項目に入ってました。
しかも全ての土地を手続きにかかる手数料は無償にしてくれる、という、すごくありがたい内容。
実は、親族の知人にこの会社の経営者の方と知り合いで、かなり頼み込んでくれたようで、売却する側として嬉しい内訳になったそうです。
良いタイミングとご縁のありがたさ。
本当に感謝・感謝・感謝しきりですね。
思い出も大事、だけど金銭的解決も大事
実家を売却するのは、夫たちはかなりためらいはありました。
そこに縁あって夫の両親が家を建て、夫も弟も就職するまで生活を共にし、盆・正月・お彼岸などの日本の行事ごとに帰省する場であったので、やはり思い出が先に出るのでしょう。
それは当然のことです。
でも皆んな、歳をとり老いていき、別の場所に居を構えていると管理が大変になります。
すると、いずれは管理出来ず、手放すとなるとお金が色々とかかります。
思い出はもちろん大事ですが、ご縁した当事者の記憶に残し、現実問題として金銭的なストレスを早い段階で解消していくことが課題だと思います。
また今回は山林や畑という、なかなか売却が難しい地目もありました。
だから全てを手放せたことは、本当に良かったのです。
まとめ|実家の後しまつは早い段階で話し合って実行した方が良い
家の終活は、夫の実家売却を通して、人の思い、人との出会い、ご縁のタイミング、全て「人との運」なんだなぁと改めて感じています。
こんなに急展開ばかりって、人生はドラマですね。
実家の後しまつが頭に浮かんだら、これからどうするかを家族間で話し合って欲しいと思います。
ずっと管理出来ないなら売ることを真っ先に考える
管理をするということは時間的・金銭的余裕が必要です。
管理できず放置するくらいなら売却する方向で話し合いをする
放置したら結局相続する誰かが迷惑をかけることを考えましょう。
これが大事だと思います。
今回はとても良いご縁をいただき、プラスの方向にいって良かったです。
どこのご家庭でも実家の後しまつで悩んでらっしゃる方は多いと思います。
この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。