家づくりをする上で必ずワクワクする設備の一つに「キッチン」があります。
筆者が産まれた昭和時代は、キッチンといえば主婦の城、みたいな感じでしたが、今時期は男性も料理することがあたりまえになってきています。
そういう背景があり最近では、ご家族であればキッチンを選ぶのにご主人様の意見も取り入れることがごく普通な光景です。
ご提案する内容も、女性目線だけでなく男性の立場にも立って考えていくことが必要で、限られた間取りの中でキッチンをよりご相談者様に添える内容にしていくかを求められています。
もっとキッチンを多方面の角度から提案出来るように創られたのが「キッチンスペシャリスト」の資格です。
筆者は約10年前に取得しましたが、勉強すればするほど「キッチン」は奥深い!
では、筆者の目線からこの資格の魅力をお伝えします。
目次
キッチンスペシャリストを取るきっかけ
この資格は、公益社団法人インテリア産業協会が主催している民間資格になります。
家の中でも重要なキッチンまわりを中心に生活者のニーズに合わせて、キッチン空間・機能・設計・施工の知識を活かし、快適で使いやすいキッチン空間を提案するアドバイスを行います。
公益社団法人インテリア産業協会「キッチンスペシャリストとは」より引用
キッチンの設備に特化した資格なので、建築系・リフォーム系・設備系に属し仕事にしている方が主に受験しています。
キッチンスペシャリストハンドブック
キッチンスペシャリスト過去問題集
そこで、筆者がなぜこの資格を取得しようと思ったのかをお話ししますね^_^
キッチンの設備を知れば知るほどおもしろい
受験を思いたったのは、もうかれこれ10年以上前。
当時、営業事務として建築業に関わって5年経った頃でした。
勤務していた工務店ではリフォーム案件の取り扱いが多く、キッチンやトイレなどの部分リフォームが月5件以上あったのです。
その時、カタログを見る機会があり、さまざまな機能のあるシステムキッチンの内訳を見るのが楽しくて。
金額によって標準機能が違い、オプション機能についての設備内容が、読めば読むほどもっと調べたくなっていて、来店してくるメーカーさんに質問して教えてもらっていました。
自宅を建てるまだ数年前の話で、アパートに住んでいた頃。
主婦である自分が、どんな機能があったらキッチンをより使いやすくなるかを考える良い機会でもあったんです。
システムキッチンの多機能さはさることながら、我が家は夫も料理を作る人だったので、アパートのキッチンの使い勝手の悪さに閉口していたのもあります。
工務店に勤めてリフォームの内容を身近に知る立場にいたからこそ、キッチンを使う側としてあれこれ考えるのが楽しい時期でした♪
この頃から建築系の資格に興味がどんどん湧くきっかけにもなっています。
インテリアコーディネーターの資格にプラスα
水回り設備でキッチンに興味が湧いてきていて、同時にインテリア関連にも仕事で提案なども関わるようになったので、先にインテリアコーディネーターの試験を取ることを考えました。その資格を取得してから翌年にキッチンスペシャリスト試験を受験して合格しました。
インテリアコーディネーター試験自体が設備を含めて、建築面を勉強していたので、取り組みやすかったですね。
キッチンスペシャリストは「食」と家族を繋げる家事導線のプロ
この資格を勉強する時に思ったことは、キッチン設備が多種多様で、お客様が「何を望むのか」によって選ぶメーカーや材質が違うと感じました。
10年以上前の当時、I型タイプが今でも主流ではありますが、L型やアイランド型が一般家庭では割と斬新な存在でして、家事導線を新たに考えてましたね。
「家族」のスタイルが大事になってくるので、提案内容自体が多様化してくるのです。
それがこの資格を取ろうと決めた大きなきっかけです。
この志しをいかに勉強へ充てていったのかをお話しします。
インテリアコーディネーターを取得したらキッチンスペシャリストの資格は不要なのか?
IC資格を目指す方から、「建築士資格は取ろうと思うけど、他の資格を取る必要があるのか?」とよく聞かれます。
答えは、「専門知識が必要であれば是非取った方が良い」です。
筆者の場合、キッチンスペシャリストを持っているおかげで、ニッチな提案が可能ですし、やはり専門性を発揮しやすいですね。
また、下記の本を読んで刺激を受けたのもあり、道具も大事であることを学びました。
キッチンの棚にキレイに収め、使い勝手よくするのも大事です。
一生ものの台所用具決定版 平松洋子著
とはいえ、必要性を感じなければ、わざわざ取ることはありません。
IC資格は、広範囲で建築面において仕事のカバーが出来るからです。
資格を取ろうかどうしようかとお悩みでしたら、仕事でどう役立てるか?をメインに考えてみた方が必要かどうかの見極められると思います。
リフォームやアフターは部分的な設備の知識も必要
専門で特化した資格だと、メンテナンスの対応する際にも役立ちます。
勤務先では意外と水回り設備の故障の問い合わせが割とよくあります。
キッチンであれば、蛇口や排水管からの水漏れがアフターとしてよく問い合わせがありますが、構造が分かっているからこそ電話でのお客様からのお困り内容が把握でき、カスタマーセンターに迅速に伝えることが出来ます。
家づくりは新築・リフォームなど、新しいものを導入することがメインにとらえがちですが、一番重要なのは家のメンテナンスでありアフター対応です。
家を維持していく方が年数が長くなります。
水回りは日常生活で必要ですし、緊急性が伴うことが多いですから、専門知識は重要だと思います。
衣食住の「食」を建築面で提案できる資格
キッチンは家族と「食」を繋ぐ存在です。
当時、筆者は子ども4人いる中で、成長期をいかに乗り越えて使いやすい設備が重要だと考えていた頃でした。
だから「使いやすい、わかりやすい設備とかって何だろう?」とよく思案していましたから、キッチンスペシャリストの資格の重要性を感じました。
食を中心に、家族で楽しむ団らんタイム。
この考えは、筆者の提案の指針にしています。
まとめ|日常生活で身近なことについて専門性を高めるといざという時に役立つ
資格には、国家資格・民間資格と大きく2通りあります。
確かに「国家」資格は、国が母体なので国家の必要性が高く、よりハイレベルな役割を担っています。
「民間」資格は、その名の通り、民間団体(社団法人など)が運営していてニーズに合っている内容に沿う役割があります。
どの資格も、色々な場面で専門の知識を役立てるために存在し、生きていく上で発揮されているのです。
今回は筆者がオススメしているキッチンスペシャリストも、生活に密着した存在である「キッチン」を固定概念なくお客様の要望に応えるために存在する資格です。
筆者のきっかけは工務店のリフォーム案件の打ち合わせを聞いてからですが、勉強すればするほど奥深いもの。
日常生活において、いざという時によく活躍している資格ですから、取得してみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。